書くの神


文庫本に目を落とす、ブレザー姿の男の子を発見‼

列車は叫ぶ。

そこのお前も、毎朝ご苦労なこったな。

わざわざ一駅のばして、女のシリを追いかけるたぁ、見上げた根性だ。一年追い続けた根性に免じて、俺様が協力してやろうじゃないか。

電車は駅に止まった。

男の子の目の前で、お目当ての女子が降りる。

その時、いきなり扉が閉まった。

「危ない‼」

男の子が手を伸ばし、女の子を引き寄せる。

「あ、ありがとうございます」

「大丈夫?」

「はい。あ、その本の作家、私も好きです」

「ホント?僕もファンなんだ」

的な感じで演出してやったがどうだ?

列車が胸?を張る。

うんうん。

やっぱり恋が付き物なのよ。

それが携帯小説の醍醐味。それからの二人を、俺様列車を絡めて書いてみようかな。

いつ、どんな時でも、書くことができる。

あなたの列車に揺られながら。

それが携帯小説の特権よね。



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