俺様王子とキケンな契約!?


「そんなこと言ってるから彼氏できないんじゃない?…王子様、王子様ってアホらし」



暴言のように、そう吐いた彼女はあたしの友達であり親友。



相川理沙(アイカワリサ)

ぱっちり二重にモデルのように長い足。
艶やかな茶色のショートカットは見るものを魅了する。

顔に似つかずサバサバした性格で何でも言い切ってしまう。
まあ、それが良いところでもあり、悪いところでもあり……

理沙を四文字熟語で表すなら才色兼備だろう。



「芽衣さ、4月から高2でしょ?その王子様王子様ってやめた方がいいんじゃない?」



「うっ……そうだけど……信じてるもん」


そう呟くと理沙は、はぁとため息をついた。


「あれでしょ?いつか空から王子様が降ってくるってやつ?…あんた何歳児よ」



あたし、星野芽衣(ホシノメイ)16歳。

栗色のストレートの髪。
ぱっちりした二重まぶたはお母さんからの遺伝。

周りのみんなは、鈍感だとか天然だとか言うけどあたしは全く自覚していない。


そんなあたしは、未だに白馬の王子様待ちしています。



「いいじゃん別に…誰かに迷惑かけてるわけじゃないしさ。」


小さい頃によく見ていたアニメの白馬の王子様はかっこよくてたくましくて……あたしもいつかそんな人に出逢いたいと強く思うようになっていた。


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