風俗嬢の恋人はサンタクロース!?【完】
「ルカちゃん、好きな人いるの?」
一緒にシャワーを浴びていると
その男、
健さんがまたそう聞いてくる。
ここんとこ毎回だ。
「いないってばぁー。しつこいなぁ。」
ちょっと膨れて見せると、
健さんは軽やかに笑う。
「あはは、ただの確認だって。」
「なんの確認だよw」
「だって、ルカちゃんに好きな人出来て
この店辞められちゃったら悲しーじゃんっ!」
「あはは、ありがとっ!
でも奥さんが聞いたら泣くよ!?」
あたしはゴシゴシと健さんの背中を洗いながら話を続ける。
健さんが心配しなくったって、
あたしは当分、この店を辞めるつもりはない。
だってそしたら・・・
あたしは立ち上がり、
シャワーで健さんの背中を流す。
「はぁー、きもち。」
濡れた髪を掻き揚げながら
健さんがあたしの方に振り返った。
「さんきゅっ」
そう言って微笑む笑顔に、あたしは弱い。