甘い恋の始め方

恥ずかしさと不安のはざまで

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「おかえり~ 長い会議だったのね。お疲れさまっ」

2課へ戻った理子を笑顔で出迎えたのは加奈だ。

理子を見た加奈の笑顔が消え立ち上がる。机の上にタブレットとファイルを置いた理子の元へやってきた。

そして小声で「どうしたの? 今にも泣きそうだよ?」と心配そうに眉を下げる加奈。

「そ、そうかな……」

そんな自覚は無かったが、加奈の顔を見たら大声で泣いてしまいそうになった。

2課の全員がいる部屋で泣き崩れたくない。

「そうよ。まだランチしてないんでしょ? ちょっと出よう」

またも小声でそう言った加奈は課長の方を向いて「ランチに行ってきます!」と言った。

「加奈っ」

「私もまだなの。ちょっとトラブってたから」

お昼時間がずれることはよくある。

泣きださないように口元をぎゅっと引き締めてから、理子はバッグを持って加奈と部屋を出た。

「どこへ行く?」

「少し離れたところがいい。山本課長の誘いを断ったから」

「山本課長の行先はだいたいビルの地下街レストランでしょ」

加奈は少し考えてからいつもの多国籍料理のレストランを提案した。



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