まだまだ残暑が厳しい9月
噴水の水しぶきで虹が出来ていた公園で、女のヒステリックな声が響いた。



「忙しい、忙しいって、ホントは浮気しているんじゃないの!?」

「違うって、」



何回目のやり取りかわからない。
深いため息を吐くと、パチンと頬に痛みが走った。



「さよなら!」

「・・・。」



カツカツとヒールを鳴らし去って行く後ろ姿にホッと息を吐く。



「美人は気が強い、って誰の言葉だったかなぁ。」



空を仰いで、そう呟いた。