バース(アイシテルside伸也)

亜美の前でこたぁと話を続ける。



亜美はいずれ知るべきときが来るだろうから……



隠したって仕方がない。



黒幕は桐藤 大地。



亜美の元彼の幼馴染だ。



猛は亜美をこっちに渡せと脅されていた。



なかなか返事をしなかった猛に桐藤は薬を使った。


猛の弱みを知っていて近づいたあいつ等が許せねぇ。



そして、そんな猛に気付いてやれなかった俺自身がもっと許せねぇ。



猛は昔にも薬に手を出したことがある。



理由は聞かなかったが、何かあったんだろう。



そのことから逃げるように薬に手を染めていった。



でも、変わっていく自分に恐怖を感じ、俺の所へと泣きついてきた。



助けてやるって約束したのにな……



俺は何一つ守れやしない。



今回のことがなければ、大切な命をまた一つ失ったかもしれないっていうのに……

< 190 / 355 >

この作品をシェア

pagetop