旦那様は冷徹社長!?~政略結婚は恋の始まり~
 おかずを掴もうとしていた箸が止まる。

 そうか……鈴木家に嫁いだのだから私も行かなきゃいけないよね。

 そう思うと「わかりました」と彼に言った。

「一泊して帰りますので、その様に準備お願いします」

「はい」

 そう頷くと少し考える。

 ……ん?一泊?

 彼の実家にお泊まりするって事?

 うそ……なんか凄い恥ずかしくなってきた……。

 食べかけていたご飯もなんだか緊張しだして食べる気がなくなり、半分ほど食べると御馳走様をして早々に片付け始める。

 それを見た彼が不思議そうに私を見つめる。

「もういいんですか?あまり食べてないようですが」

「え?あ、はい、あまり食欲なくて……」

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