浮気男よ、散れ




「まあ!なんということでしょう!」




目の前で、某チャンネルのお家改造の番組のナレーションみたいな事を言っている真知恵は完全に楽しんでいる。






「告白という奇跡的なイベントがあったにも関わらず、状況は変わらず」






目の前のこの似非ナレーターをこの場で潰してしまいたい。





「私は許せないな~。
私の大事な馬鹿七穂に交際申し込んだ癖に、
馬鹿彼女そっちのけで他の女子と帰るとか…」




もう一人の親友、希美は三神君の態度が気に入らないようで私をギュッと抱きしめて文句を言う。




その態度はとても嬉しいけど、

言葉の中で2回も『馬鹿』と言ったところを指摘させてほしい。






そう、確かにあの時告られて、私が返事をしたので付き合う事になったはず。




教室まで会話は無かったものの一緒に帰って来たんだから。




しかしながら教室に入ってからの三神君はいつも通りで。


私も話しかければ良いのかもしれないけど、あの三神君に話しかけるなんて無理で………ってか話掛けれてたら、1年の時に話しかけてるよって話で。



周りには常に女子が居るから話しかけられないし。

連絡先なんて知らないし。

三神君が一人のところなんて奇跡が起きらないかぎり無いし。






 
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