【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
颯希くんと結季ちゃん【心瑠サイド】
「おはよー、結季ちゃん」
「おはー」
教室に入ると結季ちゃんが私の席に座っていた。
「ちょっと心瑠、昨日なんで助けてくれなかったの?」
「え?」
「私、電話したでしょ?カラオケ店まで帰ってきてって!」
そう言えば、そうだったな。
「いやー、だって颯希くんと仲良さそうだから邪魔はできないなぁ、と」
「はぁ?仲良しじゃないからっ!昨日、心瑠が戻ってきてくれなかったから結局、颯希くんと帰ったんだからね!?」
「それはよかった」
結季ちゃんってモテるのに男子とあんまり話したりしないから、なんか嬉しいんだもん。
「なにがよかったのよ!!」
「ゆーきちゃんっ♪」
「うわぁぁぁ!!!」
すると、結季ちゃんを後ろから颯希くんが抱きしめた。
「おはよ、結季ちゃんっ」
「……っもう!抱き着かないでよ!」
ふふ、朝から仲良しだなぁ。