世界一幸せな国Ⅰ

次の日

──次の日

「おはようございましゅ、おとうしゃま、おかあしゃま、メアいーおねえしゃま、ぇオおにいしゃま、りゃンダおにいしゃま」

レ「おはよう、ローナ。今日も世界一可愛いね。俺は一週間君に会えなかったから死にそうだったよ」

ユ「おはよ。今日も元気だね。相変わらずローナは可愛い」

メ「おはよう。きゃーっ、先週会った時よりも可愛くなってるじゃないっ」


それぞれ危険な感想を述べたお兄様とお姉様は、わたしに抱きついてきた。

ほっぺすりすり!とかおはようのチューは?とか相変わらず騒がしい。

はは……


「おにいしゃま、おねえしゃま、はなちて?」



「「「やだ」」」



「ぐ……るじ…い」


些細なことだが、わたしはこの家族に居心地の良さを感じている。




ラ「お兄様、お姉様!大変っローナが死にそう!真っ青だよ!!」


メ「ローナ!大丈夫?!ごめんなさいっ」


レ「ローナぁぁ!大丈夫か?!生きてるか?!病院行くか?!」



「ゴホッ……ゲホゴホ……だ、だいじょうぶらよ。おにいしゃまもおねえしゃまもだいしゅきだかや」



私のこの台詞を聞いてその場にうずくまりながら悶絶しているお兄様とお姉様を見ると、本当に平和だ。


そう感じていた時、ずっとお母様と話していたお父様がこちらを向いた。



ア「ローナ、頼む。ユアンを起こして来てくれ。起こせるのはお前しかいないんだ」


「いいよー」
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