隣のオオカミくん。
■席替え

□Prologue




「席替えすんぞー」



高校二年生の始まり。
新学期早々、私達のクラスは
席替えを行う事になった。



「私、オオカミくんの隣がいいなぁ」
「私も!せめて同じ班!」



教室は女子達の
「オオカミくん」の声で染まる。



オオカミくんって誰かって?



それは、私が一番恐れている人。



「あ、天川さんじゃーん」



隣になる事を一番恐れている人。
隣になってはいけない人。



「え、隣?」
「うん、そうだけど」



斎藤海斗。危険人物。



…それなのに。
まさか、隣になってしまうなんて。



「仲良くしようね。優花ちゃん♪」



この席替えが、



一つの恋の始まりだった。
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