姐御な私と無口なアイツ。
姉御な私と無口なアイツ。



それは、いつも通りの気持ちの良い朝……のはずだったのだけれど。




「やばい遅刻……!」


スマホの画面に表示される『8:07』という表示を見て、私は慌てて鞄を引っ付かむ。


そのままばたばたと玄関に駆け込み、その勢いのまま靴に足を突っ込んで扉を押し開けた。


慌ててマフラーを首に巻き付けながら、寝坊をした自分を恨む。


せっかく最近無遅刻だったのに……!と、慌てて履いてきたからだろうか、何歩か踏み出してすぐに、靴紐がもつれ、私はバランスを崩した。


わわっ、転ぶ……!



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