クール上司と偽装レンアイ!?
非公私混同
「葵……」

名前を呼ぶのはまだ慣れなくて、少し気恥ずかしい。

でも、二人の距離が凄く縮んだんだって実感する。


週末はずっと一緒に過ごした。

荷物を取るのと着替えの為、一度家に帰ったけど、直ぐに葵のマンションに戻って二人でゆっくり過ごした。

映画を見たり、一緒に料理を作ったり。

葵は優しくて、頼り有る腕で私を包み込んでくれる。

涙が出る程幸せな一時。

出会ってからまだそれ程時間が経っていないのに、私はもう彼に夢中だった。

どんどん惹かれていくのが分かる。

「彩」

ベッドに組み敷かれて、名前を囁かれる。

「あっ……葵っ!」

葵が中に入って来ると、私は何度も上り詰めて、意外に逞しい体に縋りついてしまう。

彼に抱かれて幸せだった。

結局月曜日の朝まで離れずに過ごした。
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