クール上司と偽装レンアイ!?
それは突然の出来事
8時45分。

始業15分前に購買部のフロアに入る。

ビルの中で買ったミルクティーのペットボトルと小さな手提げを持って自分の席へ。

毎朝の事なんだけど、今日はなんだか空気が違った。

突き刺さるような視線。

遠巻きに好奇の目。

なに……これ。

キョロキョロと辺りを見回していると、一際強い視線の女性が真っ直ぐ私に近付いて来る


女性には見覚えが有る。
営業部の真壁さんだ。

私は今まで仕事で絡んだ事が無くて、直接話した事は無いけど顔は良く見知っていた。

いつも藤原さんの近くに居て、仕事のフォローをしている人だったから。

真壁さんは私の目の前でピタリと止まった。

長身で美人の真壁さんは迫力が有る。

怒っているのが分かるから余計に。

そして鈍い私はやっと気付いた。

少し前から感じていた違和感。今感じる冷たい視線。

それはきっと藤原さんが関係している事だろうって。

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