平等主義彼氏の彼女の苦労
「あ、美羽がいる!!」
一目散に私のところに飛んできた。
…クラスの女子の冷たい視線は気にしないことにする。
「あれ、二人って仲良かったっけ?
ていうか、結城さんなに食べてんの?」
麻友は少しニヤリと笑って
「美羽が手作りのクッキーくれたんだよ!
いいでしょー」
といってこれ見よがしに一つ口にいれた。
「ええー、ずるい…
美羽、今度は俺に作って!!」
「いいよ!」
なんか、玲音が甘えてきて可愛い。
「やったー♪」
ギュッ……
えええ!?
抱きついてきたあ!!
「え、ちょっと玲音…!?」
さすがにクラス中がどよめいた。
「いいんじゃない?
だって、美羽は俺の彼女でしょ?」
その玲音の言葉に頷いて、麻友も言った。
「そうよ、堂々としてなくちゃ。」
いつもは平等主義な彼が、私だけに甘くなった瞬間。
たまに甘くなるそんな平等主義彼氏の玲音が、私は大好きです──…
END