スイートナイト

雫ちゃんの大活躍

「じゃあ、行ってくる」

「…行ってらっしゃい」

今日も優は食器を片づけると出勤した。

バタンと、ドアが閉まった。

同時に、私は息を吐いた。

スマートフォンは巽の家に忘れたままだった。

突然優が現れ、連れ戻されたから持って行くのを忘れてしまった。

巽に連絡をとって、今すぐ自分がいる場所を伝えることができない。

ピーンポーン

すぐにチャイムが鳴った。

「何かしら?」

優が忘れ物を取りにきたのだろうか?

そんなことを思いながら、ドアを開けた。
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