スイートナイト
巽くんが私の顔を覗き込んだ。

「たとえ静希が旦那の元へ帰っても、俺のところへ戻ってきてくれるならそれでいい」

私は彼の背中に両手を回した。

「私も、巽がそばにいてくれるならそれでいい」

「静希…」

私たちは、見つめあった。

何度目になるかわからないけど、また唇を重ねた。

唇を離した後、お互い抱きあった。

「静希…」

「巽…」

「愛してる…」

「私も…」

ささやくように言った後、私たちはまた唇を重ねた。
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