キケンなアイツとの生活
「あー、あの人っていうのは亡くなったわたしの元夫のことね?だから、冬弥の父親ね」
「あ……」


そっか。だから怒られるって言ったんだ…。


「でも、豪快に笑ってるかも?」
「えっ?笑って…ますか?」


しかも、豪快に…?怒られるんじゃなかったの…?うーん、よく分からないや。


「あのね?」


そう言うと、千夏さんはクスッと笑った。


「って、こんな玄関先で話すのもなんだから。あ、愛梨ちゃん夜ごはんどうする?考えてた?」


夜ごはん…そっか、なんにも考えてなかったや。朝から冬弥さんのことで頭いっぱいになってたから…。


わたしは千夏さんを見て、首を横に振った。


「ごめんなさい、なにも考えてなかったです…」
「そんな謝らないで?じゃあ、お話しながら買い物に行かない?」
「あ、はい」


そうと決まれば、そのまま部屋に上がることなく、わたしと千夏さんは外に出た。
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