キケンなアイツとの生活
最後は恥ずかしくて、モゴモゴ言うわたしに千夏さんは目尻に指を当てながら、何度も頷いた。


「じゃあ、わたし眠いから寝るね」
「うん、おやすみなさい」


いつもはパパに言って寝るけど、千夏さんがいるからいいや。


そう思って、わたしは自分の部屋に入るなり、すぐさまベッドの中に入った。


冬弥さん、今頃なにしてるんだろうなぁ…。


天井を見上げ、考えてしまったのは冬弥さんのこと。セフレっていうんだから、そういうことをしてるんだよね…。


「キス、とか…」


声に出して勝手に真っ赤になるウブなわたし。なに言ってんだろ、なんかわたしまで優ちゃんになってるよ…。


頭を軽く振り、いつも抱きしめて寝ているパンダのぬいぐるみを抱き枕にして、目を閉じる。


そっからの記憶が、ほぼない。よっぽど疲れたのか、ぐっすりと寝てしまった。


だから夜中に誰かが侵入してきたなんて、全然知らなかったんだ…。


< 79 / 167 >

この作品をシェア

pagetop