キケンなアイツとの生活
揺れる想い
次の日からホントに冬弥さんの送り迎えが始まった。てか、もう一緒に住んじゃってるし!!千夏さんはいいって言ったけど冬弥さんには、いいなんて一言も言ってないのに!


だけど、このオトコはちゃっかり、わたしのトナリでごはんを食べ。ソファもトナリに座ってテレビを見る。


「お風呂入ってくる」
「じゃあ、オレも」


なんて言って付いてくる。もちろん……


「バカじゃない?!変態!キモイ!近寄んな!!」


なんて、日々言葉遣いが悪くなってく…。わたし、お嫁にいけるんだろうか…。


そんな光景を千夏さん、パパまで笑って見る。こっちは笑い事じゃないのに。冬弥さんまで、楽しそうにしてて。わたしだけ、楽しめてない…。


浴槽に浸かると、なぜか涙が溢れてきた。ねぇ、わたし。楽しんでる?この生活、楽しめてる?ココロの中で、自問自答してみる。


でも答えなんか見つからない。千夏さんはいい人。優しいし、大好きだ。でも多分わたしの中でまだ抵抗が若干残ってるのかもしれない。


パパのトナリにいるのがママじゃないってのが。パパには幸せになってもらいたいのに…。あー、これは嫉妬なのかもしれない…。パパは、わたしより千夏さんが好きなのかな、という汚い嫉妬。


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