キスから始まるセカンドラブ
俺の話を聞いてくれないか?
〜 洸汰 〜

玄関のドアを開ける。夜勤でくたくたの体なのになんで朝っぱらから立ち話なんてしなきゃいけねえんだ。奈々、兄貴から聞いたんだろうな。



昨日は適当に時間を潰してそのまま夜勤に向った。奈々は俺を待ってるって言ってくれたけど会うのが怖かったんだ。


『行くなよ』そう言えたならどれだけ良かっただろう。そんなこと言えるわけもないのに。



奈々、俺・・・お前のこと・・・



ゆっくりとリビングのドアを開けた。いないか。やっぱりいないよな。だって俺、お前のこと騙してたんだもんな。そんな男、許せるわけないよな。
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