ナンパ男との恋~最終章~

裏切り【輝樹side】

「飲み過ぎないでよ?
絶対、絶対
浮気とかしないでよ?
キスとかもダメだからね!」


「分かったって」



春菜に
同じ言葉を
5回ほど泣きそうな顔で見送られ
正人に頼まれた
一夜限りのホスト代理というものに
出かけた。


が・・・・・、


店の前には
まだ開店前だというのに
女性客で溢れていて

裏口から店に入ると

この店のオーナーらしき人物が

すかさず、俺の元へと来た。



「久保輝樹さん、初めまして。
この度は、無理なお願いを
本当にありがとうございます。
おかげで、宣伝効果は抜群ですよ」



何だ宣伝効果って?



「は?俺、正人の代理なんスよね?」


「代理・・・?って・・?」


「正人が店休めねぇから
俺が代わりにって事で来たんスけど?」


「いえ、正人は昨日付けで退職しましたけど・・・」


「は?じゃあ、俺は・・・」


「え?あの、正人から30万で
店に出てもらえるって・・・
昨日、お金を預けたんですが?」


あぁ・・・なるほどな。

そういう事か・・・。

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