ウソつきより愛をこめて
第二章 星降る夜のプロポーズ

「…ん…」

あまりにもあったかくて、腕の中にあるものを夢中で引き寄せる。

僅かに身じろいだそれに気付き薄目を開けると、ぱっちり大きな二つの瞳が私の顔を食い入るように見つめていた。

「ふぁ…おはよう、寧々」

「ママおあよぉ」

舌足らずなその言葉遣いに、朝から胸がキュンとする。

たまらず寧々に抱きつくと、くすぐったそうに笑い声をあげていた。

今日は遅番のため、朝はゆっくり出来る。

食パンを焼いてバターを塗り、自分にはコーヒーを入れ、寧々にはオレンジジュースを渡す。

一人だったらこれだけなのに、美月が昨日買い置いてくれた卵で今日は頑張って目玉焼きを作ってみた。

「ごめん寧々、…ちょっと焦げちゃった」

寧々は周りが黒くなった目玉焼きをじっと見つめたかと思うと、フォークを刺してそのままかぶりつこうとする。

「わーっ、だめだめ!ちょっと待ってっ」

私は慌ててそれを制し、焦げている部分を削ぎ落とした。

なんか、目玉焼きが大分小さくなって黄身の部分しか残っていない。

(少しくらい、料理練習しようかな…。)

なにを出しても美味しそうに食べる寧々を見ながら、私は改めてそう決意した。

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