極上エリートの甘美な溺愛
「違う……」
「内気で人見知りで、人付き合いが苦手なかわいくない私じゃだめだったの?」
「そうじゃない……」
「あれから、自分を変えようって仕事も恋愛も積極的に頑張ったし、お化粧もうまくできるようになった。それなのに、私がどれだけ変わっても受け入れてもらえないの?どうして同じ言葉で私のこと拒否するの?」
「拒否なんてしてない」
「やっぱり、私も恋愛に対して誠実じゃなくて、別れた恋人のことをあっさりと忘れられるような情の薄い女だからだめなの?」
「違うっ。玲華が悪いんじゃない。俺に勇気がなかっただけなんだ」
玲華の言葉を遮るような、将平の大声に、玲華ははっと我に返る。
溢れる感情に歯止めをかけることなく、将平が傷つく言葉を幾つも投げかけてしまった。
ただでさえ落ち着かない自分をどう抑えていいのかわからない。
玲華の頬を流れる涙を、将平は手の甲で優しく拭う。
「拒否なんてしてないし、俺は、玲華のことを愛しく思ってる」
将平は玲華の頬を両手で挟み、玲華の額にそっと口づけた。
ためらいがちに落とす唇は微かに震えている。
「将平……」
「あの日、玲華に告白された日、本当はこうしたかったんだ」
小さな声で呟いた将平は、再び唇を玲華に寄せると。
額ではなく唇にその熱を落とした。