縛鎖−bakusa−
ウソツキ ハ ダレ

 


数日後の日曜日、今日は待ちに待った初デートの日。



昨夜は遅くまで美里と電話していて寝不足気味だけど、今朝は早く目覚めてしまった。



着て行く服は一昨日の放課後に美里と買いに行った。



お小遣いを叩いて買った可愛らしいワンピースが部屋の壁に掛けられている。



こう言うのも新鮮だ。

今まで制服以外は普段着しか必要として来なかったので、

デートの為にショッピングする自分が照れ臭く楽しかった。



美里も新しい服を買った。

実は美里も今日、悠紀先輩とデートなのだ。



私達の仲を取り持った美里に、

悠紀先輩が「ご褒美」と言って、部活後の時間を空けてくれたそうだ。



美里もかなり張り切っている。

ご褒美デートが「彼女」への入口になるかは分からないけど、

ここが頑張り時とばかりに気合いを入れていた。



私と潤一先輩、美里と悠紀先輩。

二つの恋愛が順調に行けばいいと願う。



明日月曜日は素敵な報告をし合い、「良かったね」と笑い合いたい。




私のデートは映画を見に行く予定になっていた。

駅前での待ち合わせは午後2時。



本当はお昼ご飯を一緒に食べたかったのだけど、

潤一先輩は昼までバイトがあるからダメだそうだ。



彼は家にお金を入れる為バイトに励んでいると言った。



エライよね…
真面目で頑張り屋で、素敵な人…



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