神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~

・決着



「四郎くん……」


本当は、あなたが黙っていなくなったときから、こうなる気がしてた。


認めたくなくて、口には出せなかったけど。


あなたはきっと、ずっと、いつかはここへ帰ってくるつもりだったんだね。
 

『城に残るキリシタン共々、皆殺しにしてくれるわ……!』


オロチの首が怒りに震え、ぐねぐねと動く。


尻尾は崩れた城壁の向こうへ、だらりと垂れ下がっているみたい。


「どうやって倒す?」


雷牙が四郎くんに聞く。


「腹を狙うのが早いと思うが、首に邪魔される。
スサノオはどうやってあいつを倒したんだ?」


聞かれた風牙くんは、淡々と答える。


「酒で酔わせて、動きを止めた」

「……それって、未成年には無理な方法じゃん!」


今からお酒を買いに行っても売ってもらえないし、兵糧責めにされた一揆軍は当然お酒なんか残ってないだろう。


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