天使ラビィの不思議な珠
天使ラビィの不思議な珠

1.

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あるところに、よく笑う女の子の天使がいました。

名前はラビィ。

ふわふわした髪の毛と、白くキレイな羽がいつもキラキラ光っていて、
たくさんいる天使の中でもとびきり可愛く見えます。

ある日、神様はラビィにまんまるの珠を渡しました。


「これはラビィの心と同じ。大事にして、いつも持っているように」


ラビィは神様の言っている意味が分かりませんでしたが、笑顔でお礼を言いました。

神様がくださるものは大切なもの。
そう思って、不思議な珠をギュッと抱きしめます。

白いおヒゲの神様は、ラビィに優しく微笑みかけ、消えていきました。


それはとても不思議な珠でした。

ある時は濁ったかと思うと、また別の時は透明になります。
青くなったり赤くなったり、一度として同じ色になることがないのです。

ラビィはそれを持っていると、不思議と気持ちが楽になりました。
だからずっと持ち歩いて、時々取り出しては色を確認して、ホッとしたように笑うのです。


それを見て他の天使たちは、神様がラビィにだけ特別な宝物を与えたのだと思いました。


「どうしてラビィにだけ?」

「ずるいね」


みんな小さな声でコソコソと悪口はいうけれど、直接ラビィに告げる天使はいませんでした。

たった一人、天使のカピィを除いては……。





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