ご懐妊‼ 新装版
頭の隅では色んなことが過った。

おいおい、この人は一色褝だぞー。
苦手な上司だぞー。

とか

彼氏いるのになぁ。

とか

あれ?生理終わって何日だっけ?

とか………。


でも、すぐにどうでもよくなった。
お酒のせいもあったし、
キスだけでこれほど気持ちいいなら、
この人との先もしてみたい。

なんて思ってしまったわけ。


その夜のエッチは、
私の経験した中では、最高のものだった。

それは間違いない。



当然といえば当然だけど、
翌朝、二人で目覚めた時の衝撃は半端なかった。

私たちは、そそくさと後片付けをして、何事もなかったかのように別れた。
その日は土曜日。
次の月曜日にオフィスで会った時には、一色部長はいつもの鬼軍曹に戻っていた。

私は忘れることにした。
まぁ、一度くらいの間違い、
大人ならあるかも……だよね。


それが、
まさかこんなことになるなんて。




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