「お前ってさ、…実は俺のこと…好きだろ?」

「…は…。…はああ!?」

私は突然そう言われて驚きながら企画書から目を離すと正面に座る男の顔をガバッと見上げた。

そこにはニヤニヤと笑いながら、頬杖を付いて私を見つめる目がある。

「な、な、…何言ってんのよ…っ。まっ、真面目に仕事のことを考えてくれないと終わらないでしょ……っ!」

その視線から逃れるように再び顔をサッと企画書に戻す。

「ふっ…、…ふははっ。焦りすぎ。ばぁーか」

男はそう言いながらすっと立ち上がった。

「ち、ちょっと!どこに行くのよ」

彼の動きに気付き慌てて言う。

「は?どこって。帰るんだけど」

「え!?何でよ!まだ終わってないのに」

「もうお前一人で大丈夫だろ。あと少しじゃねえか。ま、俺の方のノルマは果たしたから。あとはお前の担当だしな。
じゃ、そういうことで。頑張れよっ」



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