Favorite voice

出会い

＊きっかけ

それからいつのまにか気がつけば
8月に入っていた


多田といつものようにラジオでコラボをしていると、思い出したように


「あっ！ なぁなぁ女神！ あんな、エヴァのイベントあるんやけど、めっちゃ楽しそうやねん……知ってる？ 」


と聞かれて
私は初耳だった


「えーっ！ そんなんあるの！？ えっ…行きたい！ めっちゃ行きたい！ 」


きっと電話越しでも私の興奮状態は伝わったであろう



私はエヴァがとても好きって前に多田に話した事があった


「でもな、もう大阪でしかやってないねん！ 俺も行きたいんやけどな」

「え！ ショック……行きたかったな……」

そう言ってさっきの興奮も水を浴びたように燃え尽きしょぼくれていた

「んー、一緒に行くか？ 」










耳を疑った
多田に誘われてる……？
一緒に行っていいのかな……？
行きたいけど、私なんかと一緒でいいのかな……？



私は真っ先に考えたのは身の危険なんかより "私なんかと" って気持ちの方がはるかに大きかった


身の危険なんてこれっぽっちもなかった


多田は絶対そんな人じゃないの
分かってたから



「……いいの？ 私一緒に行っても」

「ええよー！ 行こうや！ 」

「うん！ 行く！ 」



そう言ってからイベントに行く日を決めたりと
楽しみで楽しみで修学旅行の前日の学生のようにウキウキしていた



私と多田はこうして
エヴァのイベントに一緒に行く約束をして
出会うきっかけとなった