宇喜田さなさんのレビュー一覧
生きる意味を問わなければならないほど、辛いことはない。 この作品の力に、恐怖心を覚えました。 どこか恍惚とした気持ちもありました。 感情の行き着く先を覗いてみたいかたは、覚悟して読んでください。 作者の表現力に圧倒されます。
3Pから4Pに行くときに、深呼吸しましょう。 心の準備って 大切です。 後は、九弦堂のザッハトルテに想いを馳せ、最後までイッキ読みしましょう。 読みきるまでの間に、たとえ姑に呼ばれたとしても 返事などいりません。 姑など、カラスかなんかだと思っておけばいいのです。
歩くときに鳴る、ブーツの音。 イカれていとおしい、彼女の全部。 この短編、ロックンロールのライブをみた後みたいな。 長い映画を観た後みたいな。 そんな読後感。 だから好きですよ、高山さんの短編が。 体を重ねる関係でも、男女の友情が成り立ってるんじゃないかなぁ?
現役高校生の作者。 いつも丁寧な文章と物語に惹かれていたけど、これはすごい。 どうすごいのか表現できないのがもどかしい! これは衝撃。 圧倒されました。 そうそうこうゆうのが読みたかったんだって、嬉しくなりました。
芯のない情けない男なんて、 溶けて無くなっちゃえばいいんです。 30過ぎて、アタシとの結婚も真剣に考えなくて、 競馬に夢中で、貯金もなくて、 そのうえあんなトランクス・・・ ページをめくるたびに、ぞわっときました。 コメディなのか、ホラーなのか。 おもしろいです。
初っぱなから、もう怖い。 作者も警笛を鳴らしている。 苦手な人は回れ右、できたはずなのに。 ホラーが苦手なのは自覚しているのに、なぜか目が離せないのは、ただ怖いだけじゃないから。 切ない。悲しい。 いろんな物語が絡み合っている。 切り落とすような終わり方は、まだ物語がエンディングを迎えていない証拠。 きっとまた、ここに来てしまう。
きっと彼女は、暗闇に堕ちてなんかいない。 病に負けても、人生で負けた訳じゃない。 きっと次のステージで彼女は待ってる。 だから『今のこの時をしっかり生きるのでつ』って変な日本語で言いながら、 おもいっきり蹴りを入れてくれたのです。
リンクする二つの作品の、陽。 激しい、動の世界。 現実のようで、まるで異世界のよう。 ストーリーは激しく流れるけど、流されずにじっくり味わって読みたい作品です。
ケータイ小説でPVを稼ぎたい方、 まあ、 とにかく、 読んでみてください。 ※ 当方、一切の苦情は受け付けておりません。
心臓を一掴み、ぎゅっと握られたような衝撃。 キラキラ光るものに憧れるだけで、汚れる覚悟がないままではなかったか。 キラキラ光るものが、空から降ってくるのを待っているだけではなかったか。 それは、自ら掴みに行くもの。 泥の中にこそ、それはある。 自分の中の甘えた心を、燻し出されたような衝撃的な感覚。 出会えて良かった作品です。
カウンター越しに、マスターである高山さんの武勇伝を聞いていたような。 居酒屋でたまたま隣のテーブルに居合わせた高山さんのエッチな話しに聞き耳をたてていたような。 なんだか高山さんが近くにいたように感じられるのです。 高山さんの短編コメディを読まれた方に、ぜひこちらも読んで戴きたいと思います。
まず、この作者が震災を生き延びてくれたことに感謝。 作者の判断でハツばあを津波から救ってくれたことに感謝。 作者がハツばあの貴重な体験を聞き取って、ここに記してくれたことに感謝。 辛い想い出を美化することなく、素直な文章で綴ったこの作品は、歴史に残る資料。 最後に、新しい命の誕生に感謝!
小学生の頃、いつドラちゃんが来てもいいように、机の一番上の引き出しには何も入れていませんでした。 道端にドングリが落ちていたら、トトロが散歩したのかな? って、辺りをキョロキョロして。 もちろん魔女の女の子の映画を観た後は、黒猫を飼いたいって駄々をこねて、ホウキにまたがりました。 あの時、諦めないで練習していたら、今ごろ空を飛べたかな…。
大きな声では言えませんが私、恋愛小説を書いているんです。 わりと甘いテイストの。 あ、内緒にしといてくださいよ。 コメディ庁の連中、どこで目を光らせてるかわかりませんから。 ほら、特にあの田中猿男って…。 小説に検閲は必要か。 言論はどこまで自由なのか。 一石を投じる作品だと思います。