過去や現在と、色々な時間を行ったり来たりすることで、謎の多い作品になっています。
しかしそれは最初の話で、読み進めていくと、分からなかったことや作者の思惑が分かってきて、パズルがピタリとはまるように、とても気持ちがいいです。
また、彼、彼女、君など、視点も変わっていき、それぞれの想いが過去や現在で交錯します。
過去を想うことも、決して後ろ向きな気持ちではなく、あの過去があったから、今の自分がいると、前に進めています。
少し立ち止まっていても、最後の一押しでその立ち止まった気持ちを消化出来ているので、読み終えた後にはとても温かな気持ちになれました。
私も前向きになれる、素敵な作品です。

二人のこれからがどうなるのかは分からないけど、熱で冷静な思考が出来ない中で、こんな風に言われたら、身を任せてもいいかなって思っちゃいます。
しかも、相手は少しだけ気になってしまっている相手。
今後が気になります。

彼と幼なじみと川の字になって寝ているシチュエーション。
いつ彼が起きてしまうか分からないところに、幼なじみのカレからの胸を撃ち抜くような告白と、触れ合う体。
考えただけで、ドキドキが止まりません。
それに加えて、描写が丁寧に書かれているので、目の前に映像が流れているように感じます。
続きがとても気になる作品です。