二人で選んだこの食卓に、あなたの好きな料理を。あなたが作った料理を。そして食べるのは、あなたとふたりがいい。
この二人、仕事面では上司(女)と部下(男)でも、ひとたびそこから離れると主導権はくるりと逆転。
タイミングを逃さず、押すところは押して、しかも料理も完璧、お掃除上手のオカン男子。惚れた方が負け、とは言うもののこの場合はどちらが負けなのか。いや、ある意味どちらも勝ちなのか?
きっかけは些細なことで、胃袋を捕まれたのはむしろ琴子の方だけれど、好いた惚れたで言うならば鈴木くんの方が先なのかな。
一人のご飯は味気ない。一人だとなにもする気にならない。だから適当で構わない。多分、誰もが共感できる所から物語はスタートして、どことなく、あるかもしれないこんな話、なんてワクワクしてしまう。きゅっと胸を捕まれたような甘さと切なさがお話のスパイスとなり、最後は二人のこれからを応援したくなるお話です。