奏は莉音が中学生の頃から気にかけて、大事に大事にしてきたのに、敦子と京太の策略を鵜呑みにしてどうして莉音を手放してしまったんだよー。莉音を好きすぎたから、莉音を取られた裏切られたと勘違いした瞬間に周りが見えなくなってしまったんだろうな。年の差も奏の中では気にしていて、自信がない部分もあったんだろうけど。
莉音はお母さんにも、敦子にも、奏にも裏切られて、もう切なかった。大事な人はみんな側にいなくなる。もうトラウマになるレベル。奏と離れた後、日暮亭の人と出会い、大切にしてもらって助けてもらってよかった。紆余曲折あったけど、奏との赤ちゃん、奏と共に迎えられて良かった。ハピエンでよかった。

静かに厳格なクラシック音楽のような物語でした。
王道な御曹司懐妊物語といえばそうなのですか、文章やその流れが、なんというか、独特で、クールに淡々としていながらも熱を秘めているような…。
ヒロインが作曲家演奏家だけに、クラシック音楽を聴くように、「ほうっ…(ﾉД`)」としみじみと、切なさと感動を味わえる物語でした。