祠さんのレビュー一覧
最初に申し上げておきますが、この物語は、読者を選びます。 今日はレビュー二件目ですが、ついさっき書いた人気の恋愛モノと、★の数は同じでも、僕の中では丁度対極にあるような物語の作りで、実に興味深い。 共通項としては『どちらも現実的でない』ことだけで、こちらは王道を歩まず、読めば、砂糖の甘さは皆無で苦く、ただべたべたと動物性脂が心にこびりつくでしょう。 しかし、面白い。 ホラーですが、幽霊やお化けは出てきません。 興味のある方は、是非。
タイトルに惹かれて、読み始めました。 過去に苦労して、後から何もかも上手く行く系の話は、例え『王道』であろうと、特に目新しい設定がなかろうとも、面白いモノは、面白い。 主人公の脇を固める執事の羽澄君や、設楽先生があまりに物分かり良すぎるイイ男です。 僕個人の好みとしては、もう少しダダをこねてもらっても、良いなと思いましたが。 主人公にとって邪魔になる寸前に、一人、二人、と、特にトラブルもなく消えていく感じが、とてもスムーズで読後感に苦味のない、優しい作品になっているなと思いました。 日本画家としてどうやって生きて行くのか……それとも母になるのか。そこらへんも興味があります。 安心して読める作品なので、皆さまも、是非。
コレは、問答無用で素晴らしい。 僕の中でレビューする短編は、★五～六個ぐらいを目安にしているのだけども。 この作品は、たった三ページで、良質の長編を一本読んだぐらいの充実感がありました。 ただし。 もし、お読みになる時は、時間と心の余裕がある時に。 ゆったりと、丁寧にお読みになることをお勧めします。 どうぞ皆様。 お読みください。
忘れられない、大人の恋。 どこかのテレビで言ってましたが、初恋の3/4は叶うことも無く、儚く散るそう。 けれども、1/4は実るようです。 さて。 小学生の時に誰かを好きになった『マリィ』の初恋の行方はどうなってしまったのか。 初恋（と、あえて言ってしまおう）相手のルカが突然いなくなってしまってからマリィの恋の迷走は、始まります。 叶わぬ恋、淡い恋、大人の恋。 様々経験を重ねた挙句、彼女の見つけた、彼女らしい『恋』とは……？ 読みやすい文章でつづられた、静かでも、熱い恋の形を是非『大人』のあなたにお勧めします。 是非、お立ち寄りください。
タイトルからして強烈な感じの物語は、内容もとても面白いです。 お莫迦な(失礼)絢斗の言動が、とにかく想像の外をぶっ飛び、何回も笑わせていただきました。 感想ノートでも、作者さんが笑えるかどうか、書かれていましたがきっぱり大丈夫です。 電車や学校等、ヒトが多い所や、知り合いの居る場所での読書はお勧めしません☆ 突然笑う、変なヒトにみられちゃうからね。 それでは、皆さん。 是非お読みください♪
顔のパーツの一つ一つも。 カラダ付きの全てをも。 性格も。 もし、理想の彼氏が、ハンドメイドで作れたら良いな、なんて。 乙女の理想が詰まった興味深い作品です。 不安を感じながらも惹かれてゆく理想の人形が、ある時からだんだん怖くなって……最後の1Pまで、目が離せません。 基本設定に難があり、『おや？』と思う所はありますが、ホラーとしての全体の雰囲気が良い作品だと思いました。 ホラー好きの皆さんにオススメ。 是非、どうぞ。
初めての、恋。 心が好きな人への想いで、一杯になってしまったから。 好きな相手に『好き』だよ、って伝えました。 ……と言う話のはずなのに。 読んでいるうちに、主人公の心の動きがすんなり入ってシンクロする、素晴らしい物語だと思いました。 ほんと、この作家さんは心の描写が上手い、です。 皆さん是非、お立ち寄りください。 心がきゆんきゅん、ほっこりしますよ♪
大体の話。 どのようなすぐれた物語も『二作目』『三作目』と回を重ねてゆくにつれ。 大抵先が細くなり……つまらなくなって行くモノが、多いのですが。 しかし、これは違います。 主人公は新たな学校で、彼女のコトを全部知った上で愛してくれる、運命の相手を得ましたが、その彼も『黒』。 周囲に与える迷惑度は、更にヒートアップしてゆくのです。 黒×黒はどんな色になるのでしよう。 読み進めた後に最後に訪れる、深い深遠の色にきっとあなたも、驚愕するに違いありません。 背筋が凍るほど、怖いかどうかはともかく。 面白い話であることは、僕『祠』が保証いたします。 どなたさまも是非、お読みください。
コレは文句なく面白く……そして、怖い。 淡々と語られる加害者からの告白は、全てを呑みこむ『狂愛』であり。 濁った愛は、周りをも狂わしてゆく。 その一つ一つが丁寧に綴られ、予測を越え、最後まで一気に読むことが出来ました。 ヤンデレ＆ホラーが好きな方にお勧めします。 お化けは出て来ませんが、読めばこの世で最も怖いモノの一つをあなたは間の当たりにするかもしれません。 長い夜のお供に、是非、この一冊をどうぞ。
生きる、ってどういうこと？ ヒトを本気で愛するって、何？ ページをめくるたび、一つ一つの繊細な思いを言葉に載せて。 心を穿つピュアで優しい物語に仕上がってます。 重い運命を背負った女の子が、必死に生きてます。 そんな彼女に恋をした彼は、自分の生き方さえも変え、夢見る未来とは…… 泣けることは必至。 どなた様も、ハンカチをご持参して読むことをオススメします。 書籍になってもおかしくない物語ですので是非、お読みください。
わっはっは♪ いや、失礼。 純粋に、楽しい物語です。 ちょっと間抜けな夫が超好み。 短い物語なので、是非本文を読んでください。 心があったまりますよ
とても儚い、ガラス細工のような人。 例えるならそんな感じ。 女がキライ。そもそも人がキライ。 大人になっても何にも染まらず、無色透明な彼が、心動かす時。 静かでキレイなドラマが生まれます。 短い物語ですが、読み応えがあります。 皆さんにお勧め。 是非、どうぞ
これは、面白い。 壁ドン企画では、甘々な物語が並ぶ中、一迅の風が吹くような作品でした。 ただし、爽やかでは無く。 甘く腐った感じの。 男を巡っての女の戦いが、永遠に続く終わり方が好きです。 ぜひ、皆様、ご一読を。
短編なので、★は七つですが、今後物語が増えて世界が広がったら、更に★を差しあげたい。 是非に。 突然年齢を聞かれてからの～告白。 そんな状況に戸惑う主人公の女性が、なんだか妙にかわいらしく、面白い。 短編ではありますが、もう一人の主人公と紡ぐ二人の未来が、また読みたくなる作品です。 すぐ読め、しかも中身も充実。 是非皆さん、読みに来てください。
こういうエッセイ(？)は、問答無用で面白い。 本が好きな人なら必ず通う聖地を守る神官の物語(違) ホラーの書き手でもある、作者さんのリアルな本屋のお話。 面白いので、是非皆さん覗いてらっしゃいませ。
一番最初の『好き』の時から、回数を追うごとに更に高まる思い。 ポーカーフェイスが得意な彼も、主人公には色んな表情を見せてゆきます。 何気ない日常の『好き』がたくさん詰まった優しい物語です。 皆さん、是非、お読みください。
惚れたら、負け。 イケメン主人公は女性経験豊富。 どんなタイプの女性でも落として来たというのに。 彼の前に、今まで見たことのないタイプの女性が舞い降りた。 『イケメン好き』なはずなのに。 折り紙つきのイケメン主人公には目もくれず（？） とてもマイペースに毎日を過ごすので、主人公は振り回されっ放し。 そんな彼女は、彼をどうどう思っているのか…… ちょっとドキドキ。 基本、ほのぼのの物語。 どうぞ皆さん。 お読みください。
さぁ来い、読者たち♪ これは、問答無用で面白い！ 最初は、どこがカッコ良いのか判らない。 『前世は、カボチャ』だと言いはる、毎日同じ時間にカボチャプリンを買いに来る男。 初めて出会った頃は、主人公だってそれだけだと思っていたのに。 こんなに、子どもみたいに笑う人だとは思いませんでした。 こんなに一途な人だと思いませんでした。 そして、こんなに。 カッコ良い男（ひと）だったなんて。 笑ったり、泣いたり、怒ったり。 ページをめくると、もうあなたは目がはなせない。 ステキなカボチャの魔法にかかるはず。 とても楽しい物語です。 みなさん是非、お立ち寄りくださいね(^_-)☆
コレは、読むべき。 『何が三秒なんだろう？』 と首をかしげて覗いたら最後。 これは面白い……いや、怖い。 余計なモノをそぎ落とし、純粋に恐怖だけを見せてくれる感じが、なんとも素敵です。 真夜中に一人で読むのがおススメ。 皆さん是非、お読みください。
いろんな傷を負った子供たちが、ゆっくりと壁を乗り越えてゆく、物語り。 正直なところ、最初のうちは少し読みづらく。 衝撃的な事件の数々に胸がつぶれる思いがしましたが…… それだからこそ。 後半の暖かさが、心に染み渡ります。 この作者ならではの絆を感じる良い作品だと思います。 どうぞ皆様、お読みください。