先生×私~隣の部屋の王子様~
School Prince

ピピッ……ピピッ…………ピピッ

バシッ))

朝か……………。

起きなきゃ。


むくっと起き上がって部屋を見渡す。


ふぅ。
朝ごはんでも作ろっかな。



私。
朝日菜月17歳。
現在高校2年生。

って言っても、今日が始業式だけど。

この私。


一人暮らししてます。


理由は、
父の再婚。

母は私が中1の時に他界して、
父は今まで男手1つで私を育ててくれた。


私が高校1年生の夏。

父から
「再婚したい人がいる」
と言われその再婚相手に会った。

明るくて、優しくて、可愛らしい。
そんな印象をもった。

別に嫌いなところなんてなかったけど……

やっぱり“お母さん"って呼べないし。


何だかんだ言って馴染めない私がいた。

それでもお父さんには幸せになってほしいから。
我慢してた。


そんな父に転勤の話が入った。

場所はアメリカ。


着いてきて欲しいって言われたけど、
せっかくできた友達と離れたくなかったし、ここにいたかったから。

全力で「ここに残る」って言ったの。


お父さんは心配だからって言ってたけど。
私が頼みに頼んで一人暮らしの許可が出た。


結局、今までずっと一人暮らし。
これからもそれは変わらない。


ここはマンションの6階。
景色が良くて駅からも近い。

それに学校までも電車で10分と歩きで5分くらいの場所だから
すごく便利。



「今日はトーストでいっかぁ……」

TVをいつものニュースにして
ご飯を食べる。


『今日の運勢1位なのはーーー…………?
乙女座のあなた!思わぬ出会いがあるかも??ラッキーフードはカレー!』

乙女座か!
私じゃん♪

ちょっとだけテンションが上がる。

今日の夕飯カレーにしよっ!


そんなことを考えながら着替えて支度を済ませる。

「行ってきます!」

仏壇のお母さんに向かって手を合わせて誰もいない部屋に鍵をかけるのが私の日課。
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