こっち向いてよ!- 君を絶対振り向かせる-
幼馴染

…ピピピピピピ



「ん~…ふわぁぁ~…今何……!!!」



ベッドの脇に置いてある目覚まし時計を目を擦りながら手探りで探し止める。


静かになったのもつかの間、私は気付いた。


「あああああああああもう7時じゃん!!!やばいやばい!!!おばさんにあいつ起こしてって頼まれてるのに!!」


時計の針は6時50分過ぎを指している。


さて、今から着替えて間に合うものか…
いや間に合わせるっ…!



私の名前は佐伯有透(さえきありす)。


たいして美人でもない、綺麗でなければお世辞でも可愛いとも言い難い、その上最近流行りの女子力なんてものは皆無。


そして極めつけは頭があまり…というか、かなりよろしくない。まあ平凡すぎるごくごく普通のどこーにでもいる一般人である。



「やばいやばいっ!!!本当に遅れる!!!…まだ7時にはなってないよね!っよし!!!おかあさーん!ちょっと隣行ってくるー!」


そんな私が朝っぱらからなぜこんなに慌てているのかというと…



……ガチャ


「…ほーたるくーん…あーさでーすよー…お日様昇ってますよー…清々しい朝でーす…」


「………」


「……はぁ…おーい朝だそ!起きろほら!」


「………」


「…くっそ……おい起きろ蛍!!!朝だって言ってんでしょうが!!!学生は起きて学校に行く時間だ!!!ほら起きろ!!!」


「…っうるさ…」


「やーっと起きたか!」



そう、こいつを起こすためだ。
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