私の王子様を見つけました

10年前の告白

私が15才の時好きになった男は、隣の家に住む大学生の氷室拓斗20才。



私は三姉妹の末っ子、加納真凛(まりん)。


3才上の京香(きょうか)、氷室拓斗と同じ年の姉の紗綾(さや)。



紗綾姉に拓斗だけは止めて置けと言われたのに、勇気出して告白した。



見事に振られたが諦めたくない。



20才の拓斗から見れば、15才の私は子供だったと思う。



だから、決めた。



10年後超綺麗なお姉さんになって拓斗を振り向かせ、10年前に振った事を後悔させてやる。



その日から大好きな陸上を止めた。



真っ黒に日焼けした顔と体、胸もペタンコで髪も男子並みに短い。



背が高い事だけが自慢だったが、鏡に写った自分を見て、これは無いなと本当に思った。


必死に勉強し拓斗と同じ大学を卒業したけど、思うような仕事につけないまま、25才の誕生日を迎えてしまう。



何をどう頑張れば拓斗に近づけるのか、全く分からなくなっていた。




























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