恋する予感
恋する予感




「あー!もう!やってられるかってーの!」

「先輩、今日ちょっと飲み過ぎですよ?」

「何?佐伯の癖に私に指図するわけ?」

「いや、そういうつもりじゃないんですけど…」

「だったら、なんだって言うのよ…」








私、高橋 彩(たかはし あや)は今年30歳になる。
仕事で苛つくことがあって、後輩の佐伯 隼人(さえき はやと)を連れ、居酒屋に来ていた。
そんな彼は先月25歳になったばかり。



年の近い、もしくは年下の可愛い女の子達とたまには飲みに行けば良いものの、何故か一緒に過ごすことが多く、今では何の違和感も感じない程、一緒にいる気がする。




入社3年目になる彼は、入社当時、私が教育係として指導をしていた。
今では仕事を卒なくこなし、我が営業部のエース的存在までに成長してきた。
そんな彼の教育係をしていた縁もあってか、金曜日の夜は大抵2人で飲みに出掛けていた。





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