full of love~わが君の声、君の影~
第1章 【君の声~ハルキノコエ~】

1.キミノコエ

 くうううう・・なんでこんなことに・・
さっき食べた遅い昼飯か?それとも車中にあったペットボトルか・・?

2月の終わり。

俺は日が落ちたばかりの暗い街中、車を歩道に寄せ停めた。
身体をくの字にさせないとツライ。

しばらくそうして少し楽になると
俺はゆっくり身体を起こして窓の外を見た。

幸いコンビニの明かりが近くに見える。

これには波がある。
今なら行けそうだ。

意を決してドアを押し開け車を降りた。

すると思っていた以上に外は寒く、足元から冷えが襲う。
上着も着ずに出てしまったことに気づき取りに戻ろうとしたが
また波が来た―!

ぐうううう・・

思わずその場にへたり込んでしまった。
またくの字で波が去るのを待つしかないと寒さをこらえて
じっとできるだけ動かずにいようとあきらめた。



今日は横浜の友人の店が新装オープンをしたというので顔を出した。
メシ行こう!って誘ったら

『あ~この後宅急便がくることになったから・・またな』と言われた;

そんな断り方ってアリか!?あれぜってー彼女だよな!!
本当なら俺は宅急便以下か?

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