本気の恋をしようじゃないか《加筆修正版》
再会
「ねぇ~。よかったら一緒に飲みませんか?」
居酒屋で飲んでる私たちに若い男が声をかけてきた。

私と美和は、入社式の時隣同士になったのがきっかけで凄く仲良くなった。
偶然にもお互いお酒を飲むのは大好きでこうやって月に3~4回一緒に飲み歩いている。
だがその度に男の人に声をかけられる。

でもそれは私にではなく美和にだ。

美和の体型は普通よりほんのちょっとだけ肉が付いている。
ぽっちゃりと言う訳ではないが、出るとこは出ていて体全体に丸みがあって一言で言えばエロい身体だ。
顔はそのエロい身体にマッチしているというのだろうか、目は大きく唇はぽってりとしていて、髪はロングのストレート。
だけど見た目に反して性格はさばさばしている。
もてないわけがない。

「いいけど…変な期待はしないでね。私たちはお酒が好きでここに来ているんだから…」
男に媚びるどころか、びしっと切るとこは切る姉御肌なのだ。
だけどそんなところも男の人に受けるらしい。
実際、こうやって男の人と飲んでもお持ち帰りされることはまずないし、電話番号はおろかメルアドすら教えない。
「もう一度一緒に飲みたきゃ自力で探せ」は美和が飲んだ時の決め台詞。
実際、同じ人と2回以上飲んだことなど一度もない。

だから私も美和がいる限り、男で失敗した事はない。
…というより今だ彼氏と呼べる人はいません。
そりゃ~~何度かタイプの人と飲める機会はあったが、みんな美和が目当てで例の如く2回以上会う事はない。
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