【完】千鳥の舞う花火。
君との再会
side 小野昴
――ブロロロロ
俺を乗せた車が、父さんの手によってエンジンがかかる。
「昴!! オレ達、離れても友達だからな!」
「当たり前だろ……。つかそれ、十回ぐらい聞いた。」
「まだ九回だ!!」
いや、数えんなよ……。
小野昴(おの すばる)。
高校三年生。
八月一日。
俺は転校する。
「ぜってえ連絡しろよ! お前の連絡が来るまで、オレずっと泣いてるからな!」
「泣くな、うぜえから。」
わざわざ朝から見送りに家まで来てくれたのは、担任を含めて六人。
あとの五人は、今までずっと行動を共にした俺の大切なダチ。