ジュリエットに愛の花束を。
【prologue】



「もし、おとぎ話の登場人物に例えるとしたら、瑞希は、ジュリエットだな」


ベッドの中で眠りにつきそうだったあたしは、樹の低く甘い声に目を開ける。

カーテンのレース越しの月明かりが、樹の表情を幻想的に照らしていた。











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