剣舞
序章
かつて神に愛され、
四大精霊に祝福され
生まれた大地。


その大地は、

四大王家により、
水宮・火宮・風城・土宮と分かたれ
王都を置き、統治され、
平和に時代を進めていく。



更に時は流れると、


王家は分裂し、
いがみ合い消滅し、
または、政治の体系を変え
今に繋がってきた。


その、古きよき時代から
変わらぬ独自の文化を
抱き継承してきた村落を
人々は『ヴォルハムン』と呼ぶ。


彼等は、厳しい気候の
砂漠地帯に好んで住まい、
独自の文化を育んできた
部族だ。


神楽、宮廷舞踊・・・
舞妓、楽師・・・
ここには、数々の伝統芸能が
継承されている。

そして、もちろん、砂漠で
糧を得る事が叶う訳もなく
彼等は、キャラバンを組み
都を訪れ、芸術を披露し
生計をたてる。


オリビアも
そんなヴォルハムンで
育った舞師だった。


ヴォルハムン屈指の舞姫


その独特の容貌と
洗練された技術は
どこの都でも有名だった。



 
< 1 / 108 >

この作品をシェア

pagetop