【完】無知な彼女の周り
□始まった物語


もしこれが、
ありきたりな少女漫画の世界なら、教卓の近くにいる、今日転校してきた彼女が主人公で、この学校にいる4人の王子様が恋の相手?……かな?
しかし、この王子はありきたりにも度があるほど。
正直、全然興味ない。




でも、散々少女漫画は読んできた。そして、大体のものに存在する【ありきたり】が大嫌いだった。だって先が読めるし
それでも、よく物語を読むのは、周りにいる脇役の人たちの心境が気になるからだった。

主人公たち…じゃなくて、脇役。

だって、作者は主人公たちの心境しか書かない。でも、物語はその脇役のおかげで進む事だってあるのに、

ずーっと気になってた。

主人公の親友の心境
王子様に勇気を出して告白した子の心境

物語では書かれない、
リアルで起きたありきたり。


「面白そうじゃない」


誰にも聞こえない小さな声で
つぶやいた私の目の先あるのは
ある王子と呼ばれる人にからかわれてる
主人公の姿。





とりあえず主人公と
仲良くなるか。
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