アンバランスな手首
 キーボードを叩く音が軽快に響く。

 その音を合図に、隣の席の彼を盗み見する。
 真剣な眼差しで画面に向かう彼は、私より一つ年下の新人君だ。
 彼は、童顔に加え語りもソフトなので、既に職場のアイドルだった。


 そんな彼のキャラと唯一合ってないのが、その手首だ。




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