とある神官の話
1 「ついに名前を呼ばれたんですよ」
聖都にも秋が来た。
四季が存在するこの地域は私は美しいと思う。春には寄贈されたサクラが咲き、夏には向日葵が姿を見せる。それが楽しみでもあるのだ。
四季が存在しない、あるいは短いなどという場所もあるのだ。確かに暑すぎたり寒すぎたりするのは、体にくる「お姉ちゃん!」
「ジョゼッタ、カイム、レスタ。走らないの!」
建物から飛び出すように駆け寄ってきた子ども達の後ろ、優しげな女性が立っている。
ふくよかな体と、子ども好きな雰囲気はいかにも母という姿だった。いつ来ても、ブエナは私を娘のように迎える。
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