極上の愛文
ボタン

 荒れて 崩れかけて のきかけたボタン
 間違えて それていって 留め間違えたボタン

 彼は 気長にボタンを留め直してくれる
 私のあちらこちらについてる、色とりどりのいろんな形のボタン

 色まちがえないで  形まちがえないで

 私の心配をよそに、前よりキレイに留め直してくれる

 でも、すぐに私のボタンは動き出す
 感受性の縫い糸が、くねくね動いて 止められないの 

 きりがないのは、分かっているのに、彼は何度も何度も
 優しく手直ししてくれる

 だから、いつも感謝してる
 
 あ り が と う のボタン、
                 そっと、彼の背中にぬいつけた

 将来、居心地よく、2人のボタンが つながっていますように  
 
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