シンデレラ☆ジョブ
☆ミ オイシイ条件!?

 何が起きているんだろう?





 あたしは、手にした名刺と

 目の前のサラリーマンを

 何度も見直してしまった。





「どう? 悪い話じゃないと思うけど?」



「……」





 えっと

 何て言われたっけ?





『住み込み1ヶ月半のバイト』


『学校とバイトはそのままでOK』


『仕事内容は、家事全般と、週に1回3時間と、クリスマス・イヴの午後に時間を提供すること』





 そして

 スマホの電卓で見せられた

 終了時の報酬の驚きの金額と

 突然な申し出に

 口をパクパクさせていると





「取りあえずOKなら、明日にでもここへ来て?」





 その人は、惜しげもなく

 住所と携帯番号という個人情報を

 アイスティー用のコースターに書き

 あたしに差し出した。





「……」





 し、信じらんない



 これは神さまの助け?

 それとも

 危険な悪魔の甘い罠?



 でも



 あたしは、震える手で

 そのコースターをつかんでしまった。




 それが

 あたし田辺美乃里と

 平井聖人との

 ファースト・コンタクトだった。



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