ホームベース
君を見た時のこと…
「1.2.1234 1.2.1234」



私が初めて君を見た時、あの時はなんとも思わなかったのに…



それは私が中学1年生の時‥‥


「なつー」

「今日、委員会あるよ‼︎」



「あーーーーーっ」



「忘れとった‥」


私は親友のじゅんに言われて気がついた。


「お願い!」


「部活、一緒に行こっ!」


私がそう頼むとじゅんは教室の外で待ってくれていた。






「終わったーー」


「遅すぎ」


私たちは部活へ走った。


「先輩、怒っとるかもね」


「きゃぁー笑」


2人きりの部室‥‥


静かで私は外をなんとなく見ながら着替えていた。


グラウンドが部室の前にあるので声が聞こえてきた…


「野球部よね?」

私がそう聞くと、

「今の声、多分1組の佑原だよねー」


「そんなん分からんわ!」

5分ぐらいそんなたわいもない話で終わった。


今から外、15周走るって…

「最悪」


「よーい」

「スタート」


「がんばろーー」



「きつっ」



「はぁ、はぁ、はぁ」


「じゅんー」

「きつくない?」


「あと7周。」


「ねーー」

「野球部きたよ」


「はよ走らんな」

そうしていると野球部がどんどん私たちを抜かして行った。


「はやすぎやろ」

私が独り言を言っていると横に佑原が来て

「お前が遅いだけちゃ」

そう言って通り過ぎていった。

私はイライラしすぎて思いっきり走って2人ぐらい抜かしてやった。


「すっきり」


じゅんは、私が置いて行ったのを怒って無視された。


私はじゅんの耳元で「あーーーーー」と叫んでやった。


「うるさい!」


先輩がすごい顔して怒っていた。


「すいません」


「ぶっ」

「先輩から怒られよー」



また佑原だ


「き え ろーーーーーー」



私はつい怒鳴ってしまった。

恥ずかしかった。


そう、

私は佑原が世界で一番嫌いだった。
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